オウンドメディアを運営するメリットとデメリット

近年、オウンドメディアを保有する企業が増えています。
LIGやferretなどWeb制作会社によるメディアをはじめ、資生堂の「ワタシプラス」やクラシコムジャーナルが提供する「北欧、暮らしの道具店」など、様々な企業が参入しています。

なぜ、オウンドメディアが注目を集めているのか?そして、オウンドメディアを立ち上げるメリットとは何か?について説明していきたいと思います。

オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは、企業が自ら情報を発信するために制作するメディアです。
ブログ形式以外では紙媒体の冊子や動画など、あらゆる形態を総称して呼ばれています。

ただし、現在はブログ形式のオウンドメディアが主流となっています。
紙媒体はコストが高いことに加えて効果測定が難しいため、新たに参入する企業が少ないこと、動画は電車の中や職場で気軽に見ることができないことがデメリットとして挙げられます。
誰でも気軽にスキマ時間を使って読むことができるのが、ブログ形式が採用される理由です。

オウンドメディアのメリット

そんなオウンドメディアですが、なぜ制作する企業が増えているのでしょうか?
オウンドメディアのメリットについてご説明したいと思います。

自社コンセプトや世界観の明確化

オウンドメディアを制作する最大のメリットは、自社のコンセプトや世界観を明確にできる点です。

例えば、冒頭の「北欧、暮らしの道具店」の場合、自社の製品が暮らしの中でどのように活用できるのか?生活の中にどのような世界観を演出できるのか?を気の利いた文章と統一感のある写真で記事化しています。

一般的に消費者は、以下の2つの理由で商品を購入すると言われています。

  • 消耗品の補充として購入する
  • コンセプトに共感して購入する

前者は、商品の機能性やお得感を訴求すべきであり、テレビCMや商品パッケージのキャッチコピーでアピールする手法が用いられます。

後者のコンセプトに共感して購入する形態の商品の場合は、テレビCMや商品パッケージなど短時間で訴求する方法では伝わりません。
継続的に自社のコンセプトや世界観を発信し続け、消費者はそれを繰り返し目にすることで徐々に世界観に引き込まれていき、その先に「購入する」という行動が待っています。

つまり、オウンドメディアは、消費者に自社のコンセプトや世界観をじっくり訴求できるメディアなのです。

広告費の削減

広告費の削減の点でもオウンドメディアは有効です。
テレビCM、電車の中吊り広告、ネットのリスティング広告など広告媒体を上げればキリがありませんが、どの広告媒体も一過性の媒体です。
テレビや街頭の広告は配信・掲示期間は限られていますし、リスティング広告も同様に予算が尽きれば配信は停止してしまいます。

一方でオウンドメディアは、自社で運営するウェブ媒体なので、運営を辞めるか記事を削除しない限り永遠とインターネット上に表示されつづけます。
加えて、記事を制作すればするほど、記事数に応じてメディアとしての規模も大きくなります。
このような手法をストック型と呼びますが、時間を要したとしても過去の資産が広告として役立ち続ける点もオウンドメディアの魅力の一つです。

UGCの獲得

先ほどオウンドメディアは、自社のコンセプトや世界観を伝えるのに最適なメディアであるとお話ししました。
このことはファンの獲得につながることを意味します。
消費者の中には、その世界観に共感し、自分もその商品を購入して生活の中に取り込みたいと考える人も現れます。
そして、購入し実際に世界観を得られると次に考える行動は、「他の人にも伝えたい」という想いです。

人は誰しも自分が興味を持ったものや共感したものは第三者に伝え、新たな共感を誘いたいと思う生き物です。
結果として、InstagramやFacebook、TwitterといったSNSに商品を投稿します。
商品自体を撮影して投稿するかもしれませんし、オウンドメディアで新しい記事がリポストされる可能性も高まります。
ユーザが自発的にSNSへ投稿したコメントをUser Generated Content(UGC)と呼びますが、消費者自身が製品を宣伝してくれるため、コストがかからないばかりか、企業の宣伝色を排除することができるため、最大の広告効果があるとされています。

このようにオウンドメディアを育てることで、消費者の共感を誘い、消費者自らが広告塔となって宣伝をしてくれる好循環を得ることができるのです。

オウンドメディアのデメリット

続いて、オウンドメディアを立ち上げる上でのデメリットについて説明していきたいと思います。

効果が出るまで労力と時間がかかる

Google広告やYahoo! 広告のようなリスティング広告を利用すれば、審査が通り次第、関連したキーワードを検索しているユーザーの検索結果ページに広告が表示され、アクセスを集めることができます。
しかし、オウンドメディアでは、検索エンジンやSNSからのアクセスがメインになるため、それなりの記事数やSNSでの投稿数が必要になります。
オウンドメディアを立ち上げる際、成果が出るまでに労力と時間がかかることを理解しておきましょう。

運営には専門的な知識が必要

オウンドメディアを成功させるためには、しっかりとした目標設定や運営体制が必要です。
継続して更新をし続けていくためには、以下のようなのスキルが必要になってきます。

  • Webサイトの制作
  • コンテンツの企画
  • 文章作成・リライト
  • 画像や動画の制作・編集
  • Webサイトの分析・改善

広告費はかかりませんが、これらを外注した場合、コストがかかります。

オウンドメディアの重要性

以前の大量生産・大量消費の時代は、いかに安く、高機能な製品を製造し、それを多くの顧客へ同時に配信する広告手法が有効でした。
しかし、消費者の好みが細分化された現代は、製品の機能性や価格よりもコンセプトや世界観が重要視されています。
共感してくれる消費者へ効果的に届ける仕組みを構築することが大切です。
その仕組み作りに最も効適した広告手法がオウンドメディアというわけです。

この商流の変化にいち早く気がつき行動をはじめた企業が次々にオウンドメディアに参入しています。
きちんとメリット・デメリットを理解した上で、オウンドメディアを始めましょう。